『良い守備から、良い攻撃へ』
近年、よく耳にする言葉だ。
得てして、守備重視のスタイルを思い浮かべがちだが、言い換えれば
『良い攻撃の為の良い守備』とも言える。
この日、アビスパ福岡U−18が見せてくれた戦いぶりは、そんな風に思わせてくれるほど、
攻守において90分途切れる事無い、アグレッシブなサッカーだったと感じた。
すでに3日も経過してしまったが、その試合の興奮は、今も冷めずにいる。
2位サンフレッチェ広島F.Cユース相手に、2−0で勝利し5連勝を飾った、
第8節を振り返る。

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アビスパ福岡U−18 スタメン
GK 16 桜木 亮太
DF 2 坂口 翔太 3 利川 大貴 4 常陸 宙太 5 鷹巣 直希 6 桑原 海人 8 小嶋 和典 33 森山 公弥
MF 10 北島 祐二 15 下川 草太  
FW  39 石井 稜真 

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サンフレッチェ広島F.Cユース スタメン
GK 1 佐藤 海斗
DF 5 鈴 直樹 6 大越 寛人 8 山﨑 大地 33 松本 太一 
MF 4 松本 大弥 10 桂 陸人 12 土肥 航大 14 大堀 亮之介 
FW 9 渡部 快斗 19 鮎川 峻 

「3枚のフォワードに、3枚のセンターバックを当てた博打でした」。
試合後、いつも以上に柔和な表情で語ってくださった、アビスパ福岡U−18の
藤崎義孝監督。
その言葉通り、この日のアビスパ福岡U−18(以下、アビスパ)は、右から
5番鷹巣選手、4番常陸選手、33番森山選手の3人が、得点ランキングにも
名を連ねる、サンフレッチェ広島F.Cユース(以下、サンフレッチェ)の前線の、
10番桂選手、14番大堀選手、そして19番鮎川選手に対して、ほぼマンマーク気味に
ディフェンスを行った。 

サンフレッチェの攻撃の良さを消したかったアビスパだが、流動的に動く3人と、
中盤の4番松本選手に、巧みにゲームコントロールされ、的を絞れずにいた。
前半5分、8分と、相手にセットプレーのチャンスを掴まれるが、3人のセンターバックと
試合を重ねるごとに、安定感が増して来たゴールキーパーの桜木選手が凌ぎ、
先取点を許さない。
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20分過ぎまでは、相手に支配される時間帯が続いたが、中盤のボランチのキャプテン小嶋選手と
下川選手にチームは鼓舞され、徐々に流れがアビスパに傾く。
すると22分、やはりこの選手がチャンスを生み出す。
10番北島選手が、ペナルティーエリア付近まで、長い距離のドリブルで相手を引きつけ、
右サイドの2番坂口選手へボールを送ると、坂口選手の仕掛けからファウルを獲得する。
絶好の位置でのフリーキック。キッカーは小嶋選手。
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絶妙なコントロールで、ゴール前に送られたボールは、ニアに走り込んだ3番利川選手が
頭で押し込み、ホームのアビスパが先取点を奪った。

勢いに乗ったアビスパは、27分にはスピードに乗ったドリブルと、素早い切り返しで、
相手守備陣を振り切った、坂口選手がクロスを上げるが、惜しくも中には合わず。
さらに1分後、今度は左サイドで得意のドリブルで仕掛ける、6番桑原選手ののドリブル
の流れで、コーナーキックのチャンスを得る。
シュートコーナーから、再びボールを受け取った小嶋選手がミドルレンジからシュートを放つが、 
広島のゴールキーパー佐藤選手がブロック。追加点を許さない。
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1点を追う広島も、34分に左サイドを崩しクロスを上げるが、大堀選手のヘディング
シュートは、惜しくも左へ。
37分には、左コーナーキックのチャンスを掴むが、アビスパも必死に守る。
ピンチを凌いだアビスパが、このまま1点のリードで前半を終えた。

 早く追いつきたいサンフレッチェは、後半6分に2度左からのコーナーキックの
チャンスを掴むが、集中した守備で守るアビスパに、どうしてもゴールを破れずにいた。
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すると9分、またしてもセットプレーから、アビスパがゴールを奪う。
左サイドで得たフリーキックを、小嶋選手がピンポイントでニアに合わせたボールに、 
利川選手が意表をつくバックヘッドで反らすと、ボールは右サイドネットに突き刺さる。
前線で攻守に奮闘していた、利川選手のこの日2点目のゴールで、アビスパが点差を
広げる。
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2点差をつけられたサンフレッチェは、先ずは1点。更に同点ゴールを目指し、
選手交代で嫌な流れを断ち切りに掛かった。
11分には、右サイドからのグラウンダーのパスに大堀選手が飛び込み、シュートを
放つが、アビスパ守備陣に寄せられ、ボールはゴール上へ。
19分にも、中盤でボールを奪うと、松本選手がミドルレンジからシュートを狙う。
ボールはブロックに来たアビスパ選手に当たって、コースの軌道が変わるが、
ゴールキーパー桜木選手ががっちりキャッチ。
35分にも右サイドを崩し、決定機を生み出しシュートを狙うが、森山選手が
体を張ってブロック。ゴールを許さない。
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アディショナルタイム3分が表示されても、途切れなかった集中力とスタミナで、
広島相手に反撃を許さなかったアビスパ福岡U−18が、このままゲームをクローズ。
リーグ5連勝を飾り、順位を1つ上げ7位に。プレミアリーグは一時中断されるが、
このままの勢いで、週末からのJユースカップに挑んで欲しい。
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公式記録
http://www.jfa.jp/match/takamado_jfa_u18_premier2018/west/schedule_result/pdf/m808.pdf

【独り言】
リーグ前半の不調ぶりが嘘のように、後半戦は逞しい戦いぶりを見せてくれている。
個人的には、今まで見た試合の中でベストゲームだった。
試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、雄叫びを上げそうになったが、グッと我慢した 笑。
延期された未定分のガンバ大阪ユース(現在5位)戦(ホーム)、名古屋グランパスU−18
(現在4位)戦(11/25 トヨタ)、今度はアウェーで戦うサンフレッチェ広島F.C
(現在2位)戦(12/2 会場未定)、そして最終節は東福岡高校(現在3位)との
福岡ダービー(12/9 福岡F)。と、残り4試合は優勝を狙う上位陣との試合ばかり。
取材機会も残り2試合となったが、この日を超える戦い振りを期待している。
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