10月に入り、すっかり秋めいて来た昨今。様々な事が起きた2020年も残り3ヶ月となり、冬の風物詩である高校サッカー選手権大会の予選も、いよいよ始まろうとしている。このままコロナも収束に向かって、各校の選手達が健康で無事に開幕し、大会に臨んで欲しいものだ。
今日はその福岡大会で、主役になるであろう両校の対戦が行われた。『高円宮杯 JFA U−18 サッカー スーパープリンスリーグ 2020 九州 Aパート 東福岡高等学校×九州国際大学付属高等学校』の一戦。今年初めに行われた新人戦では、準決勝でぶつかり、PK戦の末九州国際大学付属高等学校(以下、九国)が勝利し、その勢いのまま優勝を飾った。
対する東福岡高等学校(以下、東福岡)は、ここまでリーグ戦全勝と、圧倒的な強さを見せている。
順調に勝ち進めば、決勝で当たる両校の対戦は、予想通り1点を争う好ゲームとなった。

東福岡高等学校 スタメン
GK 14 神田 翔太朗
DF 2 森川 英智 3 千代島 瞬 5 左座 佑眞 13 本田 良輔
MF 7 青木 俊輔 8 岩井 琢朗 10 上田 瑞季©️16 松永 響
FW 9 長野 星輝 20 日高 駿佑

九州国際大学付属高等学校 スタメン
GK 1 立石 爽馬
DF 2 石本 渉 3 磯谷 駿 4 磯崎 碧 5 三宮 陸矢
MF 6 井上 悠真 7 小笠原 天斗 14 森 喜大©️ 15 岩熊 唯斗 16 辻澤 賢
FW 25 谷口 幹太 

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前半開始から、東福岡が試合のペースを握り、九国ゴールに襲い掛かる。5分、左コーナーキック付近で得たフリーキックのチャンス。10番上田選手は直接狙うが、惜しくもバー直撃。こぼれ球に20番日高選手が詰めるも、ゴールとは成らず。
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9分には、左サイドから出たスルーパスに反応した9番長野選手がシュートを放つも、九国ゴールキーパー立石選手に防がれ、決定的なチャンスを逸してしまう。
しかしその2分後、東福岡がゴールをこじ開ける。左タッチラインからのスローイングを、9番長野選手がマークに会いながらもしっかりキープし、13番本田選手へパス。そこから20番日高選手へ渡り中へ折り返すと、相手ディフェンダーに当たるも、しっかりゴール前に詰めていた8番岩井選手が押し込み、幸先良く先取点を挙げる。
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反撃に出たい九国は、なかなかプレスがはまらず、攻守において後手に回っていたが、16分、17分とこの日スタメン出場の7番小笠原選手、25番谷口選手のコンビで東福岡ゴールに迫るが、ゴールを割ることが出来ない。
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前半の内に点差を広げたい東福岡は攻撃の手を緩めないが、38分の左コーナーキックのチャンス。10番上田選手が直接狙ったゴールは右ポストに阻まれ、詰めていた16番松永選手のシュートは相手に阻まれてしまう。42分の20番日高選手、アディショナルタイムの松永選手の決定的なチャンスは、九国ゴールキーパー立石選手が体を張った好守の前に防がれ、東福岡1点リードで前半を終えた。
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後半に入ると、一転して九国が中盤でも主導権を握り、徐々に流れが傾こうとしていた。53分、左サイドをドリブル突破した3番磯谷選手が中へ折り返すと、25番谷口選手がシュートを放つが、惜しくもミートせず、同点ゴールとはいかない。
前半の様に、思う様にボールを回せなくなった東福岡だったが、その嫌な雰囲気を打破したのは、ここまでチームトップの4ゴールを奪っている9番長野選手だった。
61分、最終ラインから入ったパスをしっかりキープすると左に展開した長野選手。そこから7番青木選手、13番本田選手と繋がり、折り返しのボールをしっかりシュートコースを作って流し込み、チームが欲しかった追加点を決める。 
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引き離されてしまった九国だったが、まだ時間は十分残されている。先ずは1点返そうと、ピッチに送り込まれた交代選手達が、チームの期待に応える。 
69分、途中出場の19番小松選手が中盤でボールをキープすると、相手守備網の僅かなスペースにパスを通すと、3番磯谷選手が左サイドを駆け上がり、ゴール前に折り返す。そこへファーサイドに走り込んで来たのは、こちらも途中出場の川西選手。難しいボールをノートラップで合わせるシュートで、ゴールを決め、九国が1点差に詰め寄る。 
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ここから少しオープンな展開になったが、両チーム良い守備で最後の所はやらせず、シュートまでなかなか持って行けない。フレッシュな選手を投入し、主導権を握ろうとするが、膠着状態が続いて行く。
試合終盤、同点に持ち込みたい九国は、長身の3番磯谷選手を前線に上げるが、あと1点が遠かった。最後は押し込まれる時間もあったが、このまま逃げ切った東福岡が勝利。最終節を残し、Aパート優勝を飾った。
 
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