IMG_0136
IMG_0143
IMG_0144

違った意味で、記憶に残る年となった2020年も、ついに1ヶ月を切った。こんなはずじゃなかったと、下ばかり向きそうだったが、こんな困難の中でも、前を向いて頑張る彼らに、沢山の勇気をもらった。例年なら、時間を作ってでも足を運んでいた大学サッカー。高校時代から成長した彼らに会うのを楽しみにしていたが、今年は無観客での開催で行われ、見守るしかなかったが、最終節は観客を入れて行うと知って、足を運ばずにはいられなかった。その最終節は、今年で4回目となる福岡大学と鹿屋体育大学の九州学生クラシコ。多くのJリーガーを輩出し、九州大学リーグを牽引している両雄の対決。先に行われた試合で、2位の日本文理大学が勝利した為、勝つしかない両校の対戦は、流石とも言える高レベルで行われ、この日佐賀県鳥栖市の駅前不動産スタジアムに集まったファンや関係者に、勇気と感動を与え、そして最後まで諦めない事の大切さを教えてくれる最高の90分間をプレゼントしてくれた。

IMG_0152
福岡大学 スタメン
GK 21 真木 晃平
DF 2 前野 翔伍 4 河野 秀汰 12 阿部 海斗 19 伊藤 颯真
MF 5 倉員 宏人 6 田中 純平 15 北条 真汰
FW 7 井上 健太 10 梅木 翼 64 青木 慧太

IMG_0156
鹿屋体育大学 スタメン
GK 1 安田 惟太郎
DF 3 濱口 功星 5 宮嵜 海斗 6 宮内 真輝 
MF 4 小屋原 尚希 7 山口 卓己 14 木橋 朋暉 15 五十嵐 理人
     20 比嘉 将貴 26 永松 恭聖 
FW 9 根本 凌 

試合開始から、アグレッシブな姿勢を見せた鹿屋体育大学(以下、鹿屋)が、いきなり福岡大学(以下、福大)のゴールを破る。福大にプレッシャーを掛けて奪った左からのコーナーキックのチャンス。ファーサイドに送られたクロスに、6番宮内選手が放ったヘディングシュートはクロスバーに弾かれるが、4番小屋原選手がしっかり頭で押し込み、開始5分鹿屋が先制に成功する。
IMG_0157
IMG_0158

IMG_0164
いきなり出鼻を挫かれた福大だったが、そこから立て続けにセットプレーのチャンスを作るものの、鹿屋のゴールキーパー安田選手を中心に堅い守りを見せる相手に、なかなか同点ゴールが奪えない。26分には、左サイドから7番井上選手のクロスのクリアボールに、64番青木選手がシュートを放つが、相手にブロックされ、チャンスを生かしきれない。するとその1分後、鹿屋が福大を突き放す2点目を奪った。敵陣の高い位置で相手のパスをカットした14番木橋選手。鋭いスルーパスを、間髪入れずに前に送ると、裏に抜け出した15番五十嵐選手が、しっかりゴール左サイドにシュートを仕留め、2−0とリードを広げた。
IMG_0175

例年の様な堅守が見られない福大の守備。失点後集まって、立て直しを図る為、集まる福大イレブン。悪い状況を察知したベンチも、すかさず手を打つ。35分、64分青木選手に代わって、14番今田選手をピッチへ。どんな状況下でもゴールを量産し、ゲームの流れを一変して来たこのフォワードは、この大一番でも、直ぐに結果を見せてくれた。
IMG_0181
39分、敵陣左サイドで得たフリーキックのチャンス。5番倉員選手がゴール前に送ったボールは、安田選手にパンチングされるが、こぼれ球を拾った12番阿部選手が粘って折り返すと、4番河野選手が頭で押し込み、反撃の狼煙を挙げる1点を返す。 
IMG_0186

これで息を吹き返した福大はその1分後、攻勢を掛けると、中盤で繋いで右に展開したボールを、12番阿部選手がゴール前にクロスを上げると、中央で14番今田選手がドンピシャで頭で合わせ、2−2となる同点ゴールを奪った。 

瞬く間にピッチ上の空気が変わってしまい、あっという間にリードを失ってしまった鹿屋。再度突き放す為福大ゴールに襲いかかるが、43分に放った9番根本選手のシュートは、福大の決死のブロックの前に防がれ、決定的なチャンスを逸してしまう。
アディショナルタイムに福大もチャンスを掴むも、これ以上失点を許したくない鹿屋も、体を張ってブロックし、前半は2−2の同点のままハーフタイムを迎える。
IMG_0192

後半開始36秒で、ミドルシュートを放ちゴールを狙う鹿屋の14番木橋選手。対する福大も5分に、7番井上選手のクロスに、難しい体制からヘディングシュートでゴールを狙う10番梅木選手に、好セーブで反応し、見事にゴールを死守する安田選手。この試合に懸ける両チームの選手の想いが、ピッチ上から痛いほど伝わって来る。その想いに最初に応えたのは福大だった。51分、左サイドをドリブルで突き進む2番前野選手。敵陣深く、コーナーキック付近までボールを運ぶと、一度はボールを奪われるものの、諦めずにプレッシャーを掛けるとクリアミスを拾った14番今田選手。間髪入れずに放ったシュートは、ゴール右隅に突き刺し、ついに福大が3−2と試合をひっくり返した。
 IMG_0210

リードを奪った事で、このまま福大ペースで試合が進むのか言えば、進まないのが九州学生クラシコと銘打つだけある戦い。福大の歓喜から僅か3分後、鹿屋が同点ゴールを奪う。
自陣で相手の攻撃を凌いだ鹿屋。自陣からドリブルを開始した3番濱口選手は、相手を巧みなフェイントで交わすと、ワンタッチのパス交換から左へ展開。ボールを受けた15番五十嵐選手がドリブルからゴール前に折り返すと、待ち構えていた9番根本選手が懸命に伸ばした足で押し込み、54分、試合を振り出しに戻す同点ゴールを奪う。
IMG_0216

IMG_0222
IMG_0226
守るより、もう点を奪うしか無くなった両校。ここからオープンな展開になるが、なかなか勝ち越しゴールが奪えない。4年連続リーグ制覇を目指す福大も、交代選手を投入し、最後まで勝ち越しゴールを目指すが、鹿屋も最後の力を振り絞り、跳ね返し続けた。
両校のこの試合に懸ける想い、意地と意地とがぶつかり合った試合は、アディショナルタイム5分に入ってもゴールが生まれずタイムアップ。
IMG_0229

ドローの結果、日本文理大学の初優勝が決まり、リーグは閉幕となった。
優勝は逃してしまった両校だが、来年1月6日から開催されるインカレの代替え大会、 「atarimaeni CUP」での躍進を、福岡から祈願している。
IMG_0230
IMG_0231