

福岡フットボールセンターにて行われた『令和4年度 福岡県高等学校サッカー大会』の準々決勝。Aコートで行われた第1試合がPK戦までもつれ、予定の45分遅れでキックオフされた「九州国際大学付属高等学校×福岡大学附属若葉高等学校」の一戦。
普段は、プリンスリーグ九州に所属する九州国際大学付属高等学校(以下、九国)は良く取材させてもらっているが、この良好な関係を築かせて頂いたのは、2019年春まで監督として指導されていた、現福岡大学附属若葉高等学校(以下、若葉)サッカー部の、杉山公一監督のお陰である。最初にお会いした時期は覚えていないが、2013年に福岡で行われた全国高校総合体育大会(インハイ)で、現在FC東京に所属する山下敬太選手が居た頃からだと思う。若葉の監督に就任されてから3年、着実に力をつけて来た若葉。福岡の高校サッカーファン、関係者なら誰もが待ち望んでいたカードが遂に実現したが、先程の第1試合に負けず劣らず。最後は意地と意地の、魂のぶつかり合いの熱戦となった。



九州国際大学付属高等学校 スタメン
GK 1 與田 和也
DF 2 田中 翔太 3 椎山 浬4 米山 凛©️ 5 井上 陽斗
MF 6 黒岩 峻 7 高瀬 泰斗 8 藤井 滉稀 11 井谷 和希 14 濵田 大夢
FW 10 頴川 楓

福岡大学附属若葉高等学校 スタメン
GK 1 小林 永和
DF 2 吉住 気喬 3 渡邉 絋己 4 山口 蓮 5 弓指 翔文
MF 6 日高 太陽 7 森部 圭汰©️ 8 川上 莉央 14 森部 絢 15 藤葉 大輝
FW 18 川上 礼偉

相手の出方を探り合うように、静かな立ち上がりで始まった両校の対決。開始9分左サイドで繋ぎ、ボールを受けた九国の10番穎川選手がターンから、遠目からシュートを狙うも、若葉のゴールキーパー小林選手は落ち着いてキャッチ。その後も、九国はボールは持つものの、キャプテンの7番森部選手を中心にクレバーな守備体系を敷き。前線に送ったロングボールも、この日も全身から闘志剥き出しのセンターバック3番渡邉選手が弾き返し、自陣ゴールに近づけさせない。攻めあぐねていた九国は15分、左からの2番田中選手のロングスローに頭で合わせるも、惜しくもゴール上に外れてしまう。


飲水明け後もペースは握るものの、若葉守備陣を攻略出来ない九国は、前線の選手がポジションを変えるなどを試みるが、打開するまでには至らず。
アディショナルタイムに得たコーナーキックから、ファーサイドの2番田中選手のシュートもサイドネットに外れた所で、前半終了のホイッスルが吹かれた。


前半シュート0に終わった若葉だったが、後半頭から3枚替えといきなり仕掛けて来ると、キーマンの1人だったフォワードの10番合戸選手が早速魅せる。ピッチに投入されてから2分、右サイドでボールを持つと、独特の間合いからカットインして放った左足のシュートは、惜しくも左ポストに弾かれ、若葉応援席から大きなため息が漏れる。一瞬ヒヤリとさせられた九国だったが、キープ力の高い14番濵田選手を前線に上げ、空中戦ではなく地上戦を選ぶと、徐々に前線にボールが収まり、途中出場の9番山本選手がサイドからドリブルを仕掛け、若葉ゴールに近づくが、落ち着いたセービングを見せる小林選手の牙城は堅く、ゴールに結び付けられない。

56分九国は、右サイドで14番濵田選手が粘って獲得したコーナーキック。ファーサイドで6番黒岩選手が頭で合わせるが、惜しくも左に逸れてしまう。
守備陣の踏ん張りに応えたい、若葉攻撃陣は59分。一本のパスに抜け出した10番合戸選手がペナルティーエリアに侵入するも、九国の守護神與田選手が体を張ってブロック。

65分には、今度は九国14番濵田選手が左サイドからカットインしシュートするも、若葉の小林選手が横っ飛びで防ぎゴールを死守。68分、相手ミスから高い位置でボールを奪った若葉の10番合戸選手のシュートは、九国の與田選手がしっかり正面でキャッチ。
1点を争う好勝負に、両ゴールキーパーが高いパフォーマンスを見せ、会場の緊張感は更に増していく。
アディショナルタイムを含む、前後半78分でも両者一歩も譲らず。10分ハーフの延長戦へ突入した。


延長戦でも主導権は九国が握っていたが、この時間帯に入っても、誰一人集中力を切らさない若葉の前にゴールを破る事が出来ず。勝負の決着はPK戦へと委ねられた。



PK戦でも1本ずつ止めて、存在感を放った両校のゴールキーパーだったが、九国の8人目のキッカー藤井選手が決めた瞬間、それまで緊張感に包まれていたピッチ上に、九州国際大学付属高等学校の選手達に歓喜が訪れた。
準決勝へと駒を進めた九州国際大学付属高等学校は、決勝進出を懸けて、地元北九州のミクニワールドスタジアムで東海大学付属福岡高等学校と対戦する。

惜しくも敗れてしまった福岡大学附属若葉高等学校だが、予想もしないスピードで成長し続けている。秋の選手権予選で、さらに成長した姿で再会出来る事を期待している。
