令和6年7月26日(金)
『第48回 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会』 
準々決勝 清水エスパルスユース×アビスパ福岡U-18
18:00 キックオフ 会場 アミノバイタルトレーニングセンター宮崎 サッカー・ラグビー場
試合結果 
清水エスパルスユース 2ー3 アビスパ福岡U-18
⚽️18分 ㉒武本 匠平アビスパ福岡U−18

⚽️31分 ⑤池田 獅大アビスパ福岡U−18

⚽️39分 ⑨前田 一翔アビスパ福岡U−18
⚽️47分 ⑨田代 寛人(清水エスパルスユース)

⚽️80+1分 ⑨田代 寛人(清水エスパルスユース)

(40分ハーフ)
大会特設サイト

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清水エスパルスユース
スタメン

GK 21 後藤 悠貴

DF 4 皆見 宏樹 6 石川 成希

MF 5 中山 温樹©️ 8 土居 佑至 10 矢田 龍之介 11 小竹 知恩 14 岩永 京剛 20 杉山 琥二郎 

FW 15 針生 涼太 18 中村 扇大

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アビスパ福岡U−18 スタメン

GK 1 足立 陸矩

DF 4 甲斐 竣大 5 池田 獅大©️ 25 藤川 虎三 26 小浦 拓実

MF 10 楢崎 佑馬 15 井上 雄太 22 武本 匠平 28 中村 環太

FW 9 前田 一翔 32 サニブラウン アブデルハナン 

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宮崎に来てから、あっという間に5日が過ぎ。そして、この場所を離れる瞬間がやって来た。前日までは8チームが凌ぎを削って来たが、最終日の準々決勝に残ったのは2チーム。試合前の会場は、少し閑散としていて、宮崎で過ごす夏の終わりを感じ、感傷的になってしまった。

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グループリーグを圧巻の3連勝で突破した、アビスパ福岡U−18(以下、アビスパ)。しかし、本当の真価が問われるのは、この日から始まるノックアウト方式のトーナメントだ。グループリーグ突破の条件も厳しいものだったが、ここで終わってしまえば、全てが思い出に変わってしまう。まだまだ彼等の挑戦を多くの方々に見て欲しいし、1試合でも多くアビスパのユニフォームでプレーして欲しい。
東京で行われる準決勝、そして決勝に進む為の宮崎での最後の決戦。その相手はCグループを突破した、清水エスパルスユース(以下、エスパルス)。グループリーグより1時間早い18時にキックオフされた試合は、アビスパのここまでの成長を感じる前半と。ここからの厳しい戦いを勝ち抜く為、自分達が更に成長する為に乗り越えなければならない、新たな壁が現れた後半の80分だった。
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キックオフと同時に攻め込んで来たのは、オレンジのユニフォームのエスパルス。前日少しだけ見させてもらったが、高い個人技を持つ選手達は、アビスパの壁を破ろうと見事なパスワークで攻め込んで来る。右左からのクロスでアビスパ守備陣にプレッシャーを掛けると、5分には自陣から素早くカウンターを仕掛け、ペナルティーエリア近くでフリーキックのチャンスを獲得。14番岩永選手は直接狙うも壁に当たり、先制点のチャンスを逃してしまう。
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反撃に出たいアビスパも8分。高い位置でボールを奪取すると、左サイドから10番楢崎選手がクロスも、エスパルスの守備陣がクリア。11分には自陣からしっかり繋げたボールが、右サイドに抜けた9番前田選手に渡るものの、ゴール前に送ったボールは、エスパルスのゴールキーパー後藤選手にキャッチされ、シュートまで持って行けない。
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14分、エスパルスはボールを細かく繋ぎ右サイドを崩すと。中央に折り返されたボールを、8番土居選手がミドルレンジからシュートを狙うが、これはアビスパの守護神足立選手が正面でしっかりキャッチ。先制点は許さない。
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それでも、ここまでの時間。相手に持たれる、持たせるのもアビスパの戦い方だが、技術の高い相手。そして連戦の疲労感からか、少し持たれる時間がいつもより長いと感じ、何とか前半は無失点で凌げればと思っていたが。そんな余計な心配を吹き飛ばし、チームに勇気を与えるゴールを、期待の1年生サイドアタッカーが決めて見せる。

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18分、センターサークル付近の高い位置でボールを奪い返した4番甲斐選手のボールを右サイドで繋ぎ、深い位置からのマイナスの折り返しから楔のパスを32番ハナン選手に当てると。相手を背負いながら優しい落しでスペースとボールを渡した所に、走り込んで来たのは22番武本選手。本人も「アシストは結構出来ているが、ゴールが欲しい」と以前のインタビューでも切望していたが、その力強い思いから放たれたシュートはバーの下から地面に当たり、ネット上部に突き刺さるほどの強烈なシュートで、アビスパがワンチャンスをモノにして、試合の均衡を破るゴールを奪う。
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追い掛ける立場となったエスパルス。21分には中央からの浮かしたパスを、ゴール前で競り勝った18番中村選手が振り向きざまシュートするも、惜しくもゴールキーパー正面。その1分後には、左サイドを突破した11番小竹選手が一瞬のスピードで突破し、味方とのワンツーからクロスも。アビスパ守備陣に阻まれ、左コーナーキックを獲得するが、このチャンスは生かせず。26分にはアビスパの22番武本選手がパスをカットするまでは良かったが、ゴールキーパーへのバックパスを読んでいた、エスパルスの18番中村選手に絶好のチャンスが訪れるも。アビスパの足立選手が体を張ってブロックし、26番の小浦選手も何とかボールを掻き出し、味方のミスをしっかりカバーする。
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何とかリードしたまま前半を終えてくれと感じ始めた31分。頼りなるキャプテンの一振りが、貴重な追加点を叩き出す。相手からの厳しいプレスを掻い潜り、何とかパスを回し活路を探すアビスパ。一気に右サイド前線に送ったボールを、9番前田選手が追いつき折り返す。32番ハナン選手がここもしっかり落とし、ペナルティーエリア内に進入して来た15番井上選手がバックパスした所に、走り込んで来たのはサイドバックの池田選手。迷いなく、フォワードばりに右足から放たれたシュートは、豪快にネットに突き刺さり、2−0とエスパルスを引き離す。
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勢いが増したアビスパは39分、中盤でボールを奪い返すと22番武本選手からのボールを、逆サイドまで受けに来ていた15番井上選手。持ち味の推進力で粘って、左コーナーキックを獲得。10番楢崎選手がゴール前に送ったボールはクリアされるが、再び上げられたボールを9番前田選手がしっかり押し込み。エースのゴールで、アビスパが前半だけで3点差をつける。
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残りの後半40分。攻めるしかないエスパルスの攻撃を、最初の10分は我慢し、1点でも奪えればこのまま勝てると思われたが、勝負の世界は本当に甘いモノではない。ここから、長い長いエスパルスの反撃が始まる。
47分、後方からのボールを左サイドで受けた11番小竹選手。相手マークを引きつけると、空いたスペースに走り込み、ペナルティーエリアに進入して来た途中出場の9番田代選手にボールが渡る。寄せに来た相手守備陣も冷静に交わし、ゴールキーパーの足立選手も手の届かない絶妙な位置に放たれた技有りのシュートが決まり、エスパルスの反撃の狼煙が上がるゴールが生まれる。
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56分には再び左サイドを11番小竹選手に突破し、折り返しに9番田代選手がシュートするも、惜しくも右に。61分には中央に入った楔のパスを右に展開し、シュートまで持って行くも、僅かに枠を外れ、エスパルスは2点目のチャンスを逃してしまう。
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再び点差を広げたいアビスパは68分。後半頭から出場の13番梯選手が相手のパスをカットすると右サイドを突破。9番前田選手がこの日2点目を狙うも、エスパルスのゴールキーパー後藤選手の好守の前に阻まれ、ゴールとはならず。

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刻々と時間が過ぎ、選手を入れ替えて締めに掛かったアビスパ。75分にはコーナーキックのピンチを迎えるが、32番ハナン選手が跳ね返し、エスパルスの猛攻を凌ぐ。それでも79分、ペナルティーエリアに進入して来た11番小竹選手の突破を許し、ペナルティーキックを与えてしまう。このチャンスを、エスパルスの9番田代選手が冷静に沈め、ついに1点差に詰め寄る。

すでにアディショナルタイムの5分に入っており、残された時間は3分強。同点で試合を終えた場合、即PK戦のため、また違った戦いが始まってしまう。何とかこのまま1点差を守りたいアビスパ。何度も浴びせられるシュートを、最後の砦足立選手が尽く防ぎ、最後のシュートを体ごと防いだ所でタイムアップ。何とか1点差を守り切ったアビスパ福岡U−18が勝利し、準決勝、決勝の舞台東京行きのチケットを手にした。
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Xでも少し呟いたが、流石に緊迫した連戦が続いていたおかげで、選手達の疲労はピークに達していた。後半疲れが出始めた所を決められ、薄氷の勝利だったと思う。そんな中、試合直後に楢崎選手の「全然、強度が足りん!」の言葉に、少し安心させられた。ちょうど先ほど、準決勝の相手が決まった配信を横目にパソコンに向かっていたが、走り方なければ勝利が難しい相手だ。そんな相手に力になるのは、苦しい時ほど走れる味方の激と、サポーターからの後押しである。残念ながら平日開催の為、九州から参戦出来るサポーターは限られている。トップチームが昨年のルヴァン杯を制した時も、数では負けていたかも知れないが、声量の熱と量ではテレビ越しでも圧倒しているのが分かり、優勝出来た要因の1である。頂点まであと2つ。まずは準決勝を突破し頂点に近づく為にも、多くの関東サポーターの方々には、決戦の舞台味の素フィールド西が丘に足を運んでいただければと思う。

準決勝の相手は、川崎フロンターレU−18。29日の月曜日17時に、キックオフされる。
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